ベルガモット
1. 香りの特徴
ややフローラルな香調で、柑橘系特有の爽やかな香りです。
ベルガモットはビターオレンジの類似種で、まだ果実が半分緑色のときに、皮を絞って抽出するため、独特のわずかに苦味のある香りになります。
ベルガモットはアールグレイの紅茶の香り付けにも使われています。
2. 植物の特徴
ベルガモットはミカン科の常緑高木樹です。
ベルガモットという名前は、この木が栽培が始められた頃のイタリアの小都市「ベルガモ」に由来すると言われています。
3. 精油・エッセンシャルオイルのはたらき
3−1 心に対するはたらき
ベルガモットにはリナロールという成分が含まれており、緊張や不安な心の状態をリラックスに導いてくれます。
また、相反する効果として、心の状態を高揚させる働きもあります。これは、ベルガモットに含まれるモノテルペン炭化水素類によるものです。
ベルガモットには受け手の状態に応じてうまくはたらくようになっています。
これは、エッセンシャルオイルが天然由来の数100種類の有機化合物の複合体であることが大きな要因でもあります。
3−2 身体に対するはたらき
食欲が無いときは、食欲増進に働き、食欲があるときは、食欲を抑えるはたらきがあります。
これも、心に対する働きのように、相反する効果が受け手の状態に応じてうまくはたらくようになっています。
3−3 肌・皮膚に対するはたらき
抗ウィルス作用があり、帯状疱疹や口辺ヘルペス、水疱瘡などの症状の緩和が期待できると言われています。
4. 活用の仕方
4−1 主な使用方法
芳香浴が最もポピュラーな使用法です。
柑橘系は皮膚刺激も多いので、なるべく香りを空気中から間接的に取り入れるようにすると良いでしょう。
芳香浴はキャンドルやオイルウォーマーなど、道具や器具を使う方法もありますが、手軽にできる方法として、ティッシュに垂らして、部屋に置くのが簡単でおすすめです。
また、外出時にもハンカチにつけるなどしておくと、ちょっと休憩しながらリフレッシュしたいときなどに最適です。
4−2 単体での活用例
ベルガモットはそれだけでもかなり個性的な香りなので、単体でも楽しめます。
名刺と同じくらいのサイズの紙を用意し、そこにエッセンシャルオイルを一滴垂らして、名刺入れに入れておきます。
初対面の方に名刺を渡す際に、香りの印象を残すことができ、また香りを話題することで、親近感をもらったり、ビジネスがスムーズに行くことがあるかもしれません。
4−3 ブレンドのコツ
ベルガモットのエッセンシャルオイルはトップノートですので、なるべくミドルノート、ベースノートの香りとブレンドするように心がけると良いでしょう。
4−4 相性の良い精油(エッシェンシャルオイル)
・ レモングラス
・ プチグレン
・ ラベンダー
・ フランキンセンス
・ イランイラン
4−5 オススメのブレンド例
ベルガモット1滴+ラベンダー1滴
→リラックスできる香り。万人受け。
ベルガモット2滴+イランイラン1滴
→眠りにつく前の照明を落とした部屋でゆっくりと芳香浴すると良いでしょう。
ベルガモット1滴+フランキンセンス2滴
→
上級者向け。香水としてのブレンドがおすすめです。
5. 使用上の注意事項
ベルガモットのエッセンシャルオイルには、ベルガプテンという光毒性を起こす成分が含まれており、希釈していても、皮膚につける際は注意が必要です。
光毒性とは、成分が皮膚についた状態で紫外線が当たると、色素沈着や炎症を起こすことです。
光毒性のある成分を除去したベルガモット精油も市販されており、ベルガモットFCF精油と呼ばれています。
柑橘系のエッセンシャルオイルは酸化が早いので、早め(6ヶ月以内)に使い切るようにしましょう。
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